修正を繰り返して今がベストな治具の形状を3DCADで残す!
基本情報
地域:滋賀県
業種:電子機器メーカー
サイズ:120×100×20mm
材質:鉄
納期:実働2日間
納品データ形式:IGES、STEP、X_T
滋賀県にある電子機器メーカー様から、工場の生産ラインで使っている押さえ治具を3DCADデータ化してほしいと依頼がありました。
手加工を重ねて今がベスト形状! この状態の治具を3DCADデータ化してほしい
今回、3DCADデータ化の対象となる治具は、ライン上をいく製品を固定するために、上からギュッと押さえる金具でした。
耳かきの先の部分のような形状を、イメージしていただければと思います。
製品の押さえ加減を細かく調整するために、これまで手加工で、何度も手直しをされてきたそうです。
そして今が、「治具の使い心地としてはベスト!」という状態ということでした。
図面よりも、今この状態の現物のデータの方が、重要だと言える状態だったのです。
そしてこのタイミングで、該当する生産ラインを増設していくことになり、「増設するラインに取り付ける治具は、最初から元のラインにある、手直し済みの治具のデータをもとに作りたい!」と、社内で決められたそうです。
そこで、「手直し済みの治具を精巧にデータ化することはできますか?」と、当社までご相談をいただきました。
曲げたり削ったりされていた押さえの形状を特に高精度でデータ化
現物の治具は、押さえの部分を曲げたり削ったりして、数ヶ所調整されていました。
今回のデータ化においても、この補正部分を特にしっかり再現してほしいと、ご要望がありました。
逆に、押さえ治具の根元にあたる部分(製品には直接触れない部分)は、重要ではないと仰られました。
治具をまるごと高精度で3DCADデータ化することも可能ですが、納期や費用がその分かかってしまいます。
しかし、高精度でデータがほしいところと、精度を落としてデータ化しても問題ないところを分けて、お伝えしていただければ、モデリング作業の工数が減り、納期も費用も節減できるのです。
今回も、手加工による補正を繰り返して、治具としてベストになったという押さえ形状を高精度で、押さえに関与してこない根元の形状をある程度精度を落として、3Dモデリングを行いました。
納期と費用をおさえて、実働2日間で3DCADデータを納品
3DCADデータ化までの工程は、
- 光学式3Dスキャナーを使った治具の現物のスキャン
- STLデータ(スキャンデータ)をマニュアルモデリング
- 3DCADデータが完成、お客様に納品
となっています。
先述したように、重要箇所のみモデリング精度を上げる方法をとったので、費用は比較的抑えられ、納期も実働2日間で済みました。
想像よりも早く、希望通りの3DCADデータができたことで、お客様にもご満足いただけました!
「修正を繰り返してベストな形状になった治具を、摩耗しないうちにデータ化しておきたい!」などの希望がございましたら、お力になれるかもしれません。
まずは何でも、ご相談ください!
治具の形状を3DCAD技術で残すなら水谷製作所リバースエンジニアリングサービスにおまかせ下さい!