3Dスキャナーを使った医療機械用部品の精度検査 東京
基本情報
地域:東京都
業種:医療機器メーカー
サイズ:約150×Φ120mm
材質:アルミ
納期:実作業1日間
納品データ形式:エクセル
東京の医療・健康機器メーカー様より、とある医療機械用部品の精度検査のご依頼をいただきました。
お客様にお持ち込みいただいたのは、複数のパーツが組み合わさって1つになっている部品でした。
部品のベースは円筒で、その周りに円周の形に沿ったプレートが取り付けられているようなイメージです。
その部品が、機械のどの部分で使用されている物なのかは分かりかねましたが、かなりシビアな精度が求められる重要部品とのことでした。
どのような精度検査を行うのかをお伺いしたところ、「円筒の中心軸に対し、周りのプレートが歪んでいないかどうかを調べてほしいです」とのことでした。
3Dスキャナーで取得したデータと3D設計図で誤差などを比較
まず、お客様からお借りした医療機械用部品の実物を、光学式3Dスキャナーを使ってスキャニングしました。
そして、お客様から3Dの設計図を提供していただき、3Dスキャンで取得したデータと差異があるのか、あるならどのくらいの差が存在するのかどうかを調べます。
「その部分を比較したいのか」ということに関しては、事前の打ち合わせでお客様にご指示をいただきます。
お客様からお借りした3D設計図と、実際にスキャンした実物のデータのズレが、寸法公差(誤差が許される範囲)内におさまっているかどうかが、精度検査において最も重要な部分です。
精度検査の結果をエクセルデータで提出
最初、3Dスキャナーで行う精度検査の結果は、「カラーマップで提出してほしいです」とご要望を受けていました。
カラーマップは、精度検査を行った部品全体の表面の偏差が、色の濃淡(グラデーション)で表現され、部品のその部分がどの程度ズレているのか、いわば”パッと見”で分かるデータ形式です。
しかし、今回お持ち込みいただいた部品の精度検査の指定箇所、そして部品の形状(円筒)を考慮すると、カラーマップではなく、断面偏差をテキストにして提出するほうが、分かりやすいのではないかと思い、お客様にもご提案させていただきました。
断面偏差は、部品を”輪切り”のように表すものなので、円筒型の部品に適しています。
また、医療機械用の部品ということもあり精度がシビアなので、「この箇所が○○mm歪んでいます」と記載した方が、見やすい上に正確です。
以上の点を踏まえて打ち合わせをさせていただき、断面偏差を記載したエクセルデータで提出をさせていただきました。
お客様からご指示をいただいた、5箇所の断面の偏差を、エクセルデータにおこし、提出しています。
精度検査の結果を活かし部品を改良
3Dスキャナーを使った精度検査の結果、円筒型の部品の中心軸からプレートの位置が大きくズレていて、寸法公差内にはおさまっておらず、残念ながらNGということになりました。
その後お客様の方で、”どこがズレているのか”を記載したエクセルのレポートをもとに、ズレていたプレートの取り付け位置を調整して、医療機械用部品を改良されました。
そうして新しく作り直した部品を、再度、水谷製作所までお持ち込みいただき、同じように精度検査を行った結果、今度はズレを寸法公差内におさめることが出来ました。
医療系の機械の部品は、特にシビアな精度が求められることも多く、精度検査も正確ではなくてはいけません。
そんな精度検査を、正確に、しかも早く(今回の場合は実作業1日間)行えるのが、弊社の持つ光学式3Dスキャナーと水谷製作所の強みです!
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