組み立て部品を3次元測定して図面と比較検査 茨城
基本情報
地域:茨城県
業種:食品系機械メーカー
サイズ:約100×100×150mm
材質:SUS(ステンレス鋼)、アルミなど
納期:実作業1日間
納品データ形式:カラーマップレポート(PDF)
※画像はイメージです。
茨城県にある食品系の機械メーカー様から、3次元測定(3Dスキャン)による組み立て部品の比較検査のご依頼をいただきました。
お客様の会社で使われている、アセンブリ品とも呼ばれる組み立て部品は、いくつかの単体部品を組み合わせて、筒のような形に仕上がっている物でした。
しかし、この組み付け部品を実際に使用して、機械のテストを行ってみても、設定通りの動きを見せず、よく不具合が出てしまうとの事でした。
1つ1つの単体部品が図面通りの寸法に仕上がっているのに、組み立てると不具合が出てしまう原因は、ビスの取り付け位置をきちんと決めずに、組み立てられているからだと想定できました。
適切な位置にビス留めが出来ていないことは、寸法のガタつきに大きく影響します。
そこで、組み立て部品の改良のために、「部品の設計図面と組み立て後の現物に、一体どれくらいズレがあるのか、調べてもらいたいです」とお問い合わせをいただいたのです。
部品全体の歪みが分かり易く低コストなカラーマップを採用
最初のお問い合わせの段階では、「組み立て部品の、いくつかの指示箇所の寸法値を、3次元測定でデータ化してもらいたいです」とのお話でした。
ですが、さらに詳しく内容をお聞きしたところ、お客様は「組み立て部品の3Dの完成図面は持っています」と仰られました。
ですので今回は、3Dの完成図面を基本として、現物との偏差をカラーで表すカラーマップレポートの作成をご提案させていただきます。
カラーマップは、今回の組み立て部品のように、全体的な部品の歪みを、色使いで視覚的に分かりやすく判別できるデータ形式です。
曲面はもちろん、平面の歪みの観測にも優れています。
また、カラーマップレポート作成のコストも、通常の3DCAD化よりお安く出来る場合がありますので、お客様にも「それでお願いいたします」と、弊社の提案を採用していただく形となりました。
3次元測定のスキャンデータをカラーマップに転用し曲面のズレを発見
組み立てた状態の部品に、3次元測定(3Dスキャン)を行い、そのスキャンデータをそのままカラーマップに転用します。
カラーマップは、赤や青の色の濃淡により、プラスマイナスの偏差の大小が表現されます。
今回の場合は、1つ1つの部品が組み合わさる部分の、用途上最も必要な箇所(曲面)に、組み立て図面通りではない大きなズレを発見しました。
まずはここから、部品の改良を試みることが重要かと思います。
今回は、組み立て部品の偏差が大きい箇所に、“プラスマイナスでこのくらいズレています”ということが分かるよう、数値も記入して、PDF形式で納品させていただきました。
今回のケースの場合、打ち合わせで弊社からカラーマップの作成をご提案いたしましたが、お問い合わせの段階で「(部品などの)比較検査をして、カラーマップレポートで納品してください」と言われることも結構あります。
そのくらいに、3次元測定のスキャンデータを基にしたカラーマップの作成は、時間的にもコスト的にも効率が良く、比較検査をするための有効手段だと言えるのです。
3次元測定で比較検査をしたいという場合には、分かりやすいカラーマップの作成もぜひご検討ください!!
3次元測定による比較検査なら水谷製作所まで!!