石膏で手作りした部品を3DスキャンしSTLデータを作成
基本情報
地域:愛知県
業種:機械メーカー
サイズ:約50×30×30mm
材質:石膏
納期:実作業1日間
納品データ形式:STLデータ
※画像はイメージです。
愛知県の機械メーカー様から、3Dスキャンを基にしたSTLデータの作成のご依頼をいただきました。
この度、お客様の会社の生産ラインで使用する部品(外見はフックのようなイメージ)を、自社の3Dプリンターで製作することになったそうです。
そこでまずは、お客様の方で石膏を使い、作りたい部品の見本を手作りされました。
ただ、石膏で手作りされた部品の見本は、当たり前のことではありますが、あちこちガタガタで指の形もうっすらついてしまっています。
ですので、3Dスキャンする実物に忠実な3DCADデータが必要なのではなく、大幅に、ある種感覚的な修正を行うことができるSTLデータの作成を行うことが必要でした。
3Dスキャナーで取得したSTLデータをフリーフォームで修正
STLデータとは、小さい三角形のポリゴンメッシュが集合して、立体形状が表現されたデータのことです。
簡単に言えば、3Dスキャンを行い、3DCAD化に至るまでの間の3Dデータです。
3Dプリンターに必要な3Dデータは、3DCADデータでもSTLデータでも構わないことがほとんどですが、今回は、実物(手作りの部品見本)のデータを大きく修正する必要がありました。
3DCADデータの修正は、感覚的というよりは数値的に細かく行うイメージですので、自由曲面が複雑に入り組んだ形状の修正にはあまり向いていません。
ですので今回は、STLデータの段階で少し変わったソフトを使い形状を修正してしまおうと考えました。
3Dスキャナーで取得したSTLデータの修正は、フリーフォームというソフトで行っています。
フリーフォームとは?
フリーフォームとは、ペン型のデバイスを使って、ハンドライクにSTLデータの修正が行えるソフトウェアです。
手の感覚で、粘土細工を行うような感じで作業を行いますので、デジタルクレイモデリングとも呼ばれています。
今回のように、手作り故に形状がガタガタになってしまっている部品や、フィギュア関連商品のデータの修正に向いた手法です。
「何となくこのあたりを出っ張らせたい……」というように、STLデータの修正を、感覚的に行うことが得意です。
ガタつきをや凹凸を修正したSTLデータを納品し作業完了
フリーフォームを使い、部品の溝など、全体なガタつき・凹凸をキレイに修正したSTLデータを納品して、作業は完了です。
今回のように、3Dスキャンした現物のデータを大きく修正して、凸凹やガタガタしている所を、キレイな形状に直していく場合には、3DCADデータ化ではなく、STLデータ化を行う事が適しているパターンも多いです。
フリーフォームでSTLデータを修正する場合は、ソフトを扱う人の手腕が問われます。
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