歪んだ金型の形状確認を行うため3Dスキャンで偏差カラーマップを作成
基本情報
地域:神奈川県
業種:成型メーカー
サイズ:450×650×70mm
材質:アルミ
納期:実作業1日間
納品データ形式:PDF(カラーマップ)
ある製品の搬送用トレイを生産されている、神奈川県の成型メーカー様から、3Dスキャンの技術を活用した偏差カラーマップの作成のご依頼をいただきました
熱や負荷が原因で変形した金型の形状を偏差カラーマップで検証したかった
現在、成型メーカー様で使用されているアルミ金型は、使用時に発生する熱や負荷によって、反りなどの変形が目立ってきてしまい、最近になって製品にも不具合が出てくるようになったとのことでした。
変形する前の金型の3Dデータは、既にお客様の方で作成されており、アルミ金型の作り直しをすることに関しては、特に問題はないそうです。
しかし今回は、「変形してしまった後のアルミ金型のデータも取得し、変形する前のデータと比べて検証してみたい」ということで、水谷製作所まで3Dスキャンを活用した偏差カラーマップの作成を外注依頼していただくことになりました。
全体的な歪みが視覚的に分かりやすい偏差カラーマップを参考に、変形量の大きな部分を改良した金型の作成を検討することに
お客様からは、「全体的な歪み等を把握しておきたいです!」とご要望がありましたので、変形したアルミ金型の3Dスキャン後、お客様が所持している3Dデータ(金型が変形する前)と重ね合わせて作る、偏差カラーマップを作成しました。
赤や青の色分けにより、本来あるべき寸法からプラスにどれだけ変形しているか、逆にマイナスにどれだけ変形しているのかが、分かりやすい状態です。
特に、変形量の比較的大きな箇所に関しては、どのくらいズレが出ているのか、数値(偏差値)を記入しておきました。
ただキレイなデータを参考に金型を作り直すのではなく、長年使用し歪んでしまった金型のデータも参考にすることで、「○年くらい使うと、○○の部分が○○ミリくらい変形してしまう」ということが把握できるようになります。
そして、将来変形する可能性が高い箇所を改良したうえで、アルミ金型の再生産を行えば、金型の寿命が伸びることにつながります。
お客様には、実作業1日間で、PDF形式の偏差カラーマップを納品させていただきました。
元データがあることが条件だが、3Dスキャンを活用した偏差カラーマップの作成で不具合の少ない作り直しができる
現在では、3Dスキャナーを活用して作成した偏差カラーマップによる、形状検査は広く行われています。
元のデータと、3Dスキャナーで取得したデータを照合して、カラーマップを作成するメリットとしては、元データがあるため、不具合のある箇所の判別が容易なこと、不具合箇所がすぐに判明することでその後の実作業(作り直しの工程など)も進めやすいことなどが挙げられます。
3Dスキャンから偏差カラーマップを作成して、形状の検査を行うには、基準値となる元の3DCADデータが必須となります。
もしある場合は、複雑な形状の物でも早く正確な検証が行うことが出来ますので、「使う前の金型と、使い続けた後の金型で、寸法や形状はどれくらい変わってしまっているのだろう?」と調べてみたい場合はぜひ、水谷製作所までご相談ください!
3Dスキャンを活用した偏差カラーマップの作成なら水谷製作所まで!