羽根の形状が複雑なインペラ部品を3D図面化
基本情報
地域:大阪府
業種:機械部品メーカー
サイズ:φ400×100mm
材質:真鍮
納期:実作業1.5日
納品データ形式:IGES、x_t
大阪府の機械部品メーカー様からのご依頼です。
円形配列に羽根の取りついた「羽根の形状が複雑なインペラ部品を、リバースモデリングで3D図面化してほしい」とのご相談でした。
インペラ部品の現物に合わせた3D図面を作成し直したいというご要望
インペラ部品の3D図面は存在していたのですが、どうも実際に生産しているインペラ部品の現物とは、ズレが発生していることが分かりました。
しかし、インペラ部品は既に納品をはじめているものであり、図面に合わせたインペラ部品の作り直しはできない(そもそも不良が出ているわけではないので、作り直しの必要もありませんでした)ので、逆に、現行のインペラ部品に合わせた3D図面の作り直しをすることになりました。
現状は再生産の依頼は入っていませんが、数年先には「同じインペラ部品を作ってほしい」と再生産の依頼が入る可能性があったからです。
羽根と羽根の間が狭く、ねじれが大きい複雑形状のインペラ部品を3Dスキャン
インペラ部品は、羽根がたくさん付いたファンのような、複雑な形状をしています。
羽根と羽根の間が狭くてプローブが入らないことが多く、接触式の3Dスキャナーによる測定は向いていません。
このような部品こそ、水谷製作所のもつ非接触型光学式3Dスキャナーの出番です。
少し時間はかかってしまうのですが、羽根のよじれに対応するため、撮影角度を微妙に変えながら、何度もスキャニングを行っていきました。
指定された1枚の羽根データを複製して3D図面化までの時間を短縮
3Dスキャンに続いて行う、リバースモデリング作業(3D図面化までのモデリング作業)は、工夫次第で時間を大幅に短縮することができます。
今回のインペラ部品は、ある軸を中心に、等間隔で羽根が取りついていました。
そこで、お客様に羽根を1枚だけ選定していただき、リバースモデリングを行い、それを実際に取り付いている枚数分だけ複製(コピー)してインペラ部品の形を作る手法を取らせていただきました。
例えば、インペラ部品に羽根が16枚取り付いているとすれば、上記のように1枚の羽根を16枚分複製することで、単純計算でリバースモデリングにかかる時間が16分の1になります。
インペラ部品の状態が比較的良く、すべての羽根の形が同じなら、この方法で納期を早めることができます。
インペラ部品は複雑形状でも意外と早く3D図面化できることが多い
今回は実作業1.5日で、複雑形状をしたインペラ部品の3D図面を、納品することができました。
インペラ部品は見た目は複雑ですが、先述したようにリバースモデリングの工程で複製が可能なケースが多いので、意外と3D図面化に時間はかかりません。
また、水谷製作所がこれまで、数多く複雑な形のインペラ部品を3D図面化してきたという経験値も、作業のスピーディーさに影響しているかと思います。
インペラ部品の3D図面化について「納期的に間に合わないかな?」と思われている場合でも、ご要望にお応えできることがあるかと思いますので、迷っていたらご相談をいただければと思います。
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