活用事例

当社リバースエンジニアリングの3Dスキャン、3D CADデータ加工、3Dプリンター造形、3Dモデリングデータ作成のサービスを活用した事例をご紹介します。

3D scan

対になる部品の嵌合公差を3Dスキャナーで検査

基本情報

地域:神奈川県

業種:機械部品メーカー

サイズ:最大Φ100×400mm

材質:鉄

納期:実作業2日間

納品データ形式:PDF(カラーマップ)、エクセルデータ

神奈川県の機械部品メーカー様からのご依頼です。

お客様の会社から量産が行われる予定の、凹凸で1対になっている部品(嵌合[カンゴウ]部品)の試作品に、不具合が見つかったとのことでした。

凹凸が噛み合わない部品に、嵌合公差以上のズレが無いか検査してほしいとのご要望

長い棒状のシャフトに、30枚程度の羽根がついているものが凸部品、シャフトの内側に30本程の溝が真っすぐ走っているものが、凹部品です。

 

これら2つの部品は、凹部品に凸部品が差し込まれるような形で嵌合するはずなのですが、どこかで引っ掛かっているのが、うまくカチッと嵌め合わないことで、困っているとのことでした。

 

そこで今回、2つの部品それぞれの寸法を、3Dスキャナーで測定し、取得したSTLデータを基にカラーマップを作成して、嵌合公差以上のズレがないか検査することを依頼されました。

お客様から指定された箇所を全て3Dスキャナーで測定

2つの嵌合部品について、3Dスキャナーで測定を行う箇所はすべて、お客様より指定をいただきました。

指定をいただいたのは、凸部品の羽根部分の厚み(すべて)やねじれの度合い、それにマッチングする凹部品の溝幅などです。

光が届きにくい凹部品の溝幅の寸法は、部品の両側から試行錯誤して取得

特に、凹部品の溝については、部品の中に溝がある形状のため、3Dスキャナーを用いても測定が難しいです。

 

今回のように筒状の部品の場合、筒の直径が10cmだとすると、10cm以上奥に走っている溝については、影が濃くなってしまい、3Dスキャナーの光が届きづらいのです。

 

そのため、筒状の部品の角度を変え、向きを変え、何とか部品の内部まで3Dスキャナーで計測できるように工夫して、データ取得に至りました。

嵌合公差の検査の結果はカラーマップに表現してお渡し

その後、3Dスキャナーで取得した部品の寸法データと、お客様からお借りしていた部品の設計図面(3DCADデータ)を利用して、寸法のズレが色の変化で確認できるカラーマップ(PDF形式)を作成しました。

 

指定箇所ごとの寸法の詳細はエクセルデータにまとめさせていただき、カラーマップと合わせて嵌合公差の検査の結果をお渡しさせていただいたところ、検査の結果が信頼でき、有効であるものと判断されて、そのデータを基に嵌合部品の改良を行うことを決められました。

 

お客様からは、この事例以降も、寸法検査など後続の依頼をいただいています。

「部品のどの部分に不良があるのか分からないけれども、形状が複雑で、自社での測定が難しく、寸法検査が行えない!」という場合は、ぜひ水谷製作所までご相談をいただければと思います。

嵌合公差の検査なら水谷製作所まで!

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