活用事例

当社リバースエンジニアリングの3Dスキャン、3D CADデータ加工、3Dプリンター造形、3Dモデリングデータ作成のサービスを活用した事例をご紹介します。

3D scan、3D CAD

点群をDXFデータに変換した二次元図面を作成

基本情報

地域:東京都

業種:電子機器メーカー

サイズ:30×20×t0.2mm

材質:樹脂

納期:受注後1週間

納品データ形式:DXF

東京都の電子機器メーカー様からの図面作成の外注依頼をいただきました。

開発担当者様からの相談内容は、「私たちの会社で生産している樹脂性の部品を、3Dスキャナーで測定して図面化してもらうことはできますか?」というものでした。

 

3Dスキャナーを使ってスキャンデータを取得するためには、立体の形成に必要な3点(三次元の点群座標)を結ぶことが必要です。

 

しかし、今回お客様が図面化したいという薄型の精密部品は、厚みが0.2mmしかなく、水谷製作所の持っている非接触光学式3Dスキャナー「ATOSⅡ」の保有レンズの中で、もっとも細かく撮れるレンズを用いても、スキャンデータの取得が困難と思われました。

 

※太いペンで小さな文字を書くとつぶれてしまうようなイメージで、きちんと三次元の点群座標を表現することが出来ないのです。

精密部品の図面に必要なデータは、画像測定器で点群として取得

あらためてお客様に、図面化を行う薄型精密部品の重要箇所についてお伺いしたところ、実は「断面はさほど重要ではなく、薄型精密部品の表面の溝や、凹凸(幾何学模様に近いイメージ)を、正確に図面化できれば良いです」とのことでした。

 

つまり、3Dのスキャンデータを使った三次元図面化は必要なく、2Dのスキャンデータを使った二次元図面化でも、問題はないということです。

上記の理由から、今回は3Dスキャナーを使わなくても、画像測定器を活用することで、精度の良い二次元図面の作成が有効と判断しました。

 

画像測定器は、2Dのデータを取得するということに特化しているため、測定精度も3Dスキャナーと比べて劣りません。

薄型精密部品の形状や、溝や凹凸の箇所を、点群データで取得していきました。

必要な”点の数”は、部品の形状の複雑さによって調節し、比較的簡単な形状なら少なく、ややこしい形状なら多めに打ちます。

点群をつないでDXFデータに変換し、部品の図面が完成

画像測定器で取得した点群データは、そのままだとただの点の集まりなので、図面として見られる形にするには、この点をつなぎ合わせるスケッチライン化作業、すなわちDXFデータ化が必要です。

精密部品の点群のDXFデータ化は、部品の現物の形状に出来るだけ忠実に、なめらかに行いました。

 

点群データをキレイにスケッチし、DXF形式のデータにしたら、高精度な二次元図面の作成が完了です。

今回のケースのように、部品の図面化に関して、三次元(3D)ではなく二次元(2D)で十分活用できるというケースも多いです。

3Dスキャナーで取得したデータで二次元図面を作成することもありますし、画像測定器のデータから二次元図面を作成することもあり、どのような方法を取るのかは、お客様のご要望や部品の状態で最適なものを判断していきます。

 

水谷製作所なら、今回のように画像測定器で取得した点群データの変換(スケッチライン化)を行うことで、3Dスキャナーでは測定できない形状の部品でも、高精度な図面を作成することが可能です。

 

「DXF形式の二次元図面を作成してほしい」と検討されている方は、水谷製作所までご相談ください!

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