リバースモデリング事例(金型の部品を復元するために)
基本情報
地域:愛知県
業種:プレスメーカー
サイズ:約80×200×180mm
材質:鉄
納期:実作業3日間
納品データ形式:IGES、STEP
愛知県で、自動車用のプレス部品を生産されているメーカー様からいただいた、リバースモデリングの事例です。
今回リバースモデリングを行ったのは、あるプレス加工用金型の部品(成形刃)です。
金型の部品にクラック(ヒビ)が! リバースモデリングで復元
自動車の部品をプレス加工するための金型は、製作されたのがかなり古く、金型やそれに付随する部品の図面は、現存していないという状況でした。
今回は、その金型の部品の1つである”成形刃”に、微細なクラック(ヒビ割れ)を発見したとのことです。
成形刃は、プレス加工した金属を型から抜くための部品で、製造上もっとも負荷がかかり、劣化しやすい部分です。
成形刃は、今のところ問題なく動くものの、クラックが原因で完全に破損してしまったら、プレス加工を行えなくなってしまいます。
そうなる前に金型の部品(成形刃)の複製・交換を行うため、リバースモデリングを行うことになりました。
3Dスキャン後、動作に関係ない凹凸や割れを均してモデリング
今回、リバースモデリングを行いたいという部品は、靴べらを上から見たような形状で、ゆるくカーブのついた長細い形をしていました。
カーブの曲がり具合が場所によって違うので、ノギス等を使用した手作業での3次元測定は、ほぼほぼ不可能と考えられました。
ですので、他の事例と同じように、非接触式の3Dスキャナーを使っています。
リバースモデリングを行う際に、スキャンで取得したそのままのデータに反映されたヒビ割れは、きちんと補完しています。
また、金型の部品の中でも、特に負荷がかかる部品であるために出来てしまった、すり減りや凹凸など、部品の動作に関係のない歪みも、一緒に修正しています。
私たちの目から見れば、部品の要らない凹凸や歪みはすぐに分かるので、その部分を直すことで機械の稼働に影響がある可能性がなければ、キレイに均してモデリングさせていただきます。
今回、リバースモデリングを行った金型の部品の割れ方は、それほど複雑ではなかったので、モデリング作業にも時間はかからず、実作業3日間で納品することができました。
その後、納品させていただいた3DCADデータを基に、新しい成形刃を製作されたそうです。
欠陥がある部品を復元して、モデリングするために必要な時間や費用は、復元の難易度によって変わります。
ですので、リバースモデリングに必要な費用や納期につきましては、お問い合わせをいただければと思います。
リバースモデリングで壊れた部品を復元するなら水谷製作所まで!